東大IPC

東大IPCセミナー「DEEP TECH DIVE LIVE! #0」書き起こし/ソナス 大原さん、アーバンエックス前田さん、バイオニックエム孫さんのトークセッション ※動画あり

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2021年度の東大IPCでは、1~2ヶ月に1度のオンラインイベントの開催を予定しています。記念すべき第1回は、2021年4月27日(火)に開催。

東大関連ベンチャーの創業者CEOである、

IoT無線を手がけるソナスの大原壮太郎さん、

大原壮太郎さん

道路点検AI開発のアーバンエックステクノロジーズの前田紘弥さん、

前田紘弥さん

パワード義足をつくるBionicM(バイオニックエム)の孫小軍さん

孫小軍さん

をお招きして、90分間のトークセッションをお送りしました。ここではその一部を抜粋してお送りします。

なお、DEEPTECH DIVE LIVE!(ディープテック・ダイブ・ライブと読んでください)と題したこのイベント、そもそもはDEEPTECH DIVEという「ベンチャーに関心のある個人」と「東大IPCの投資先ベンチャー企業」とが交流できる人材マッチングプラットフォームを東大IPCが運営しており、そちらの宣伝も兼ねて行なっております!

DEEP TECH DIVEは、一般ユーザーの登録・利用・相談がすべて無料なのはもちろん、投資先ベンチャー企業への支援の一貫として、マッチング手数料なしで東大IPCが運営しているサービスです。

最先端の技術やテック系ベンチャーに興味がある方、今すぐではないがそのうちベンチャーで仕事をしてみたいかも…と思う方、いつかはCEO、CTO、COOなどになりたいと考える方、ぜひお気軽にご登録ください!

では、以下、第1回イベントのハイライト書き起こしです。次回は6月24日(木)に開催!ぜひお早めにお申し込み下さい。

「生き方は自分で選びたい」と考えて、起業へ

――ソナスの大原さん、バイオニックMの孫さん、アーバンエックスの前田さん、御三方とも社会人を経てから起業されています。その経緯や決意を教えてください。

ソナスCEO・大原「以前はソニーに勤めていて、会社員だったころは本厚木まで毎日通っていたんです。片道1時間半かかる通勤時間が、だんだんキツイというか、もったいないというか、もっと自分で生き方を選びたいなと思うようになってきたんですよ。

どう成長して、どう生きるのか、それをもっと自分で決めたいなと。じゃあ、起業しちゃえばいいじゃないかって考えたんですよね。それでネタを探すようになって。なので僕の場合は事業化したい技術が先にあったというより、生き方を自分で決めたいというモチベーションが先立っていました。

ソニーの同期だった Freee CTOの横路隆さんや、ジョイズのCEOの柿原祥之さんなど、優秀な人が辞めて起業していった姿を見ていたので、それも刺激になりましたね」

「よりよい義足を」との思いから、大学院で学び直す

――ソニー出身の起業家さんってとても多いですよね。数々の人材を輩出しています。

大原「そうですね。会社に所属したまま起業を支援するという仕組みもありますし、それを応援する風土もあって出戻りもOKなので。この場に一緒にいる孫さんも元・ソニーですし」

BionicM・孫「はい。わたしはソニーに入ってから自分で義足をつくりたいと考えるようになったのですが、社内でやるのか、もう一度大学で学び直すのか、当時はかなり迷ったんですよね。

ソニーには社内ベンチャーのプログラムがありましたから、それに応募して、チームをつくって新規事業化するという道もあったんです。けれど調べていくうちに、義足をつくるための技術的なバックグラウンドがまだ自分には欠けていると考えるようになりました。そこで大学に戻って学び直すことにしたんです」

――長年「義足をつくりたい」と考えられていたのかと思っていました。そうではなく、働くうちにその気持ちが大きくなっていったんですか?

「そうです。そもそも中国にいたときは9歳のときからずっと松葉杖生活を送っていたんですよ。留学生として日本に来てから初めて義足を使うようになったのですが、それまで拘束されていた両手が空くことでこんなにも世界が広がるのか!と感動したんですね。

そしてソニーでエンジニアとして働くうちに『いまの義足には改良できる点があるかもしれない。もっといい義足がつくれるんじゃないか?』と思うようになりました。それでまた大学院に戻り、まず技術を学び、そのあとで研究成果を世の中に還していくために起業しました」_

公募プログラムに採択され、起業に踏み切った

――前田さんはいかがですか?

アーバンエックステクノロジーズ・前田「もともと卒論、修論と、ずっと『道路点検×AI』の研究をしていたんです。各地の自治体で実証実験をさせていただいて、論文もいいジャーナルに採択されたりして、この技術をどうしようかと思いながらも、いきなり事業化するのはこわくて一度は就職したんです。いろいろとビジネスのことも見てみようと思って。

会社に勤めるかたわら研究員として東大に通いつつ、だんだんとこの技術はいけるんじゃないかという気持ちが強まってきて東大IPCの1stRound(ファーストラウンド)に応募してみたところ、ありがたいことに採択されて、これはもうやるしかないと。それでも起業直前の時期はやはりこわかったですね(笑)」

――そんなお気持ちで参加されていたとは!知りませんでした(笑)。東大IPCの公募プログラム・1stRoundの特徴のひとつとして、いま前田さんがおっしゃったように起業前でも応募できるという点があります。創業前から支援しますから、前田さんのように、まずは応募してみて、採択されたら、起業の意志を固めるというプロセスも大歓迎です。採択された事業に対しては、わたし達が全力でサポートいたしますので!

前田「はい、本当に感謝しています。いざ会社をつくろうとすると、事務手続きや書類のことなど本当にハードルがたくさんあるんですよね。それを気軽に相談できる相手がいる、専門的なアドバイスがもらえる、後押ししてもらえるということで、乗り越えるのがぐっと簡単になりますから」(編集部註:もちろん資金提供もあります)

大学の研究室の先輩・後輩とともに創業

――ベンチャーというと人材募集も大変なのではないでしょうか。みなさん、創業時のコアメンバーはどう集められたのですか?

大原「ソナスは3名で創業しました。わたしと、大学の研究室で先輩だった鈴木(鈴木誠/ソナス共同創業者・CTO)と、後輩にあたる神野(神野響一/ソナス共同創業者)です。

ソニーを辞めたあとに鈴木とよく会っていたんです。きっと彼の技術を世の中に出せば非常にインパクトがあるんじゃないかと考えていて、一緒に焼肉屋さんで飲みながら話していたときに、まさかそのお店が火事になって。避難しながらもテンションが上がって『よし、一緒にやるぞ!』って(笑)。

また、神野は非常に起業家精神あふれる人間で『俺は大企業に行くつもりはない』と常々語っていたので、彼にも声をかけて、それで3人が集まったんです。そして起業したのですが、会社を起こしてしばらくはリファラル採用が続きましたね。ある程度の規模になってからはさまざまな方法で求人をしています」

オファーを出し続け、3年越しでジョインに至る

オファーを出し続け、3年越しでジョインに至る

孫「わたしの場合、まずは大学に入り直して義足をつくろうと考えたときに、まずはいろいろなコンテストやプログラムに挑戦しました。最初に挑んだのがTodai To Texas (TTT:東京大学関連のスタートアップがSXSWサウス・バイ・サウスウエストに出展することを目的とした学内の公募プロジェクト)です。わたし含めて3名のチームで出場して、めでたくSXSWにも参加することができてInteractive Innovation Awardも頂いたのですが。そのときの他の2名は最終的には入社はしていません。いろいろな段階を経て博士課程に入った年から3年後に会社設立に至りました。

あるVCのイベントで会った人に『いつか一緒に仕事をしてもらえませんか』と話して、それからつかず離れずSNSでコンタクトを取り続けていたのですが、ついに3年後にP&Gを辞めてジョインしてくれたのが現COOの関口哲平です」

メンバー紹介

――優秀な方だからこそ大手企業でやりがいあるお仕事をされているわけで、そういう方にベンチャーに入っていただくというのはやはり大変なことですよね。3年間コンタクトを取り続けて、思いが伝わったんですね。

「そう思います。最初は知り合いベースでメンバーを集め、4名からのスタートでした。そのあともしばらくは友人知人からいろいろ紹介してもらって増えていって。それ以降は転職エージェントも活用しての採用活動をしています」

FBで小学校時代の同級生からコンタクトが来て

――さて、前田さんはいかがですか? 人をメンバーに誘うのが上手い印象があります。

前田「えっ、そうですか!?(笑) 最初は指導教官だった教授の関本義秀先生と一緒に会社を立ち上げて、でもまあ、なかなか教授と僕の二人だけの会社に入ってくれる人もいないだろうなと思っていたんですね。

そしたら東大IPCの水本さんに『フェイスブックはベンチャー経営者の三種の神器の一つだ!』といわれたので、ずっとさわっていなかったFBページをアップデートして、プロフィール写真も新しいものに変えてみました。そしたら翌日に小学校のときの同級生から8年ぶりに連絡がきたんですよ。『お前、会社始めたんだって?』って。それで彼に業務委託で仕事をお願いして、そのあとメンバーとして入ってもらって」

展開状況

――業務委託は一つの方法ですよね。いきなり勤務先を辞めて正社員として入ってもらうのはお相手にとってもリスクが高いですし。業務委託で関わってもらうのは双方にとってメリットのあるやり方です。事業内容や相性、仕事でどんなことが実現できそうかなどを互いに見極めることができますから。

前田「そうですね。あとは地道に声をかけ続けることもしていて、1年間ずっと誘ってきた非常に優秀なメンバーが入社してくれました。やはり地道にプレスリリースを積み重ねていったり、三井住友との協業が知られるようになったりということで、会社としての信頼感が上がっていくと、それにともなって採用難易度は下がっていくのかなと感じましたね」   (了)

次回セミナーは「ロボット」をテーマに開催!

このように、オンラインイベントDEEPTECH DIVE LIVE! では、ロボット、AI、ハードウェア、宇宙、ITなど、“ディープテック”なベンチャー企業のみなさんによる本音トークをこれからもお送りしていきたいと考えております。

第2回はテーマを「ロボット × AI」に据えて6月24日(木)19:30から80分間の予定でお送りします。ぜひお気軽にお申し込みください!

オンラインイベントDEEPTECH DIVE LIVE!第2回

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