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ランウェイとは?ビジネスにおける意味【図解あり】

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ランウェイとは

ランウェイ

ランウェイ(Runway)とは、ファッションショーの花道、飛行機が飛び立つ際の滑走路、走り幅跳びを行う際の助走路など、「時間制限の設けられた道」を意味する言葉として用いられるのが一般的です。しかし、ビジネス(とりわけ​​スタートアップ)の分野におけるランウェイは、「企業がキャッシュ不足に陥るまでの残存期間(月数)」を意味します。

具体例を挙げると、毎月のキャッシュフローがマイナス200万円、手持ちのキャッシュが1,000万円というスタートアップの場合、「1,000万÷200万=5」の計算式から、ランウェイは5カ月であると求められます。つまり、このスタートアップでは、今後5カ月以内にビジネスを軌道に乗せる、もしくは追加で資金調達を行う必要があるのです。(上図はランウェイ5ヶ月を図示)

ちなみに、上記で挙げた毎月発生するマイナスのキャッシュフローのことを、別名「バーンレート(英語:Burn Rate)」と呼びます。厳密にいうと、バーンレートとは、「会社経営に際して1カ月あたりに消費されるコスト」のことであり、資金燃焼率や現金燃焼率などと呼ばれることもあります。

バーンレートについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

バーンレートとは?種類、計算方法などスタートアップで重要な指標を解説

ランウェイの理想的な期間

もしもランウェイの期間が短すぎる場合、創業者が資金調達に気を取られ過ぎてしまい、スタートアップに必要な試行錯誤(例:事業戦略や組織体制の見直し)を行う機会を逃すおそれがあります。

そこで、ランウェイは少なくとも12カ月を確保しておくのがひとつの目安とされています。これは、多くのスタートアップがビジネスを1年周期で考えており、1年間のビジネスの進捗を確認したうえで、改めて資金調達を行うケースが多く見られるためです。

とはいえ、ランウェイを12カ月に設定すると時間的余裕がなくなってしまう場合があることから、実際には18カ月程度の確保を目指すケースが多いです。また、資金調達活動を開始してから実際に資金が入金されるまでのタイムラグがあることも考慮すると、余裕を持ったランウェイの確保が大切です。

なお、ビジネスの周期が1年ではないスタートアップの場合、これに応じてランウェイの理想的な期間も変動すると考えられています。

ランウェイは長過ぎるのも考えもの

起業家からすると、時間的余裕を持っておきたいことから、ランウェイは長ければ長い方が良いと思う傾向があります。

しかし、余剰な資金を確保することにより、ランウェイの期間を長くし過ぎるのも考えものです。スタートアップにおいて、主な資金調達方法は投資家からの資金調達であり、多くの資金を確保するということは、その分、多くの株式を投資家へ付与するということになります。投資家に株式を付与しすぎてしまい、株式の希薄化(1株あたりの価値低下)や経営の自由度低下などを招くおそれがありますので、留意しましょう。

コストを抑制しながら事業を築き上げ、当面の事業推進に必要な程度の金額の資金調達(一度の資金調達で12〜18ヶ月程度のランウェイを確保)をしていきましょう。これにより株式の希薄化や経営の自由度低下の影響を抑えやすくなり、創業者をはじめとする株主にとって好ましい状態を維持できます。

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